ジャニーズアイドルから見るリーダー論
リーダーと聞くと、豊富な知識と経験で周囲や部下をグイグイ引っ張るリーダーシップにあふれた人を想像する人が多いでしょう。確かに「Leader」はその名の通り「導く人・先導者」なので、そういった認識が支配的になるのは当然でしょう。しかし、必ずしもリーダーにそうした先導者としての要素のみが求められるというわけでもありません。
ジャニーズアイドルの各グループで「リーダー」と呼ばれる人たちから見てみましょう。ジャニーズの各グループ内において上下関係は無く、全員が対等な立場にあるように見えます。実際、立場や性格などからメンバーに敬語を使う場合もあるようですが、いろんなテレビ番組を見ても、誰か一人が高い立場から他人を引っ張り上げるというよりは、全員が一丸となって高めあうという印象の方が強いことがわかります。一見するとリーダーなど必要なさそうですが、そうした対等なグループで求められるリーダー的要素というものがあります。
それは「結集核」としての存在感です。こうしたリーダーは、リーダーシップを発揮しているわけではななく、いることによってグループがグループとしての体裁を保つというシンボリックな働きをしているのです。グループ内で一定の認知を得る必要はありますが、こうしたリーダーはリーダーになることで結集核としての働きをするようになるので、強力な指導力を要するリーダーよりも後天的にリーダーになることができます。
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